
山川:フランス料理から、ラーメンの道に入ったのは、なぜですか?
仲田氏:おもしろいことをしたかったんですよ。60歳で定年になった時に何をするのか?思い切ったことは、そんなにできないと思ったんです。何ができるのか、やっぱり食の道だろうと。踏ん切りがついたというか、自分を試そうじゃないけど、楽しくやりたかっんです。楽しくするためには、自分で作ってやっていくしかない。尊敬する人から言われました。人と同じことをしてもダメ、フランス料理人がフランス料理の店をやっても、普通で驚かない。それなら何ができるのか、ラーメン屋だ!って決意しました。フレンチの技法で、豚骨の3倍くらいする仔牛の骨で、丁寧にアクや脂を取って引いたフォンドボーに、一番だしを合わせたラーメンスープを作りました。今は、体に気を遣う人が多いので、体にやさしい、良い材料や食材を使おうと心がけています。
写真)豊洲の商業施設にある「麺や一途 導」。「導」は、みんなの道導になるようにと思いを込めて。